胃や腸の仕組み
胃や腸、みなさんはなんとなく消化に関わっている場所、の認識はあっても、説明は難しいのではないでしょうか?
ざっくり説明すると、
- 胃は酸によって食べ物を溶かし、殺菌もする
- 腸はさらに消化酵素などで食べ物を分解し栄養分や水分などを吸収する場所
です。
胃は何するところ?ピロリ菌って⁇
胃の酸は塩酸で強酸に分類されます。
この酸のおかげで体内に細菌が体に入るのを防ぎ、食べ物を溶かします。
この酸に耐性を持った菌がピロリ菌。
ピロリ菌は長い間胃に存在することで胃がんや胃潰瘍のリスクを高めます。
慢性的に胃の調子が良くないのはピロリ菌が原因かもしれません。
消化器内科などでピロリ菌の有無は検査できるので、できるだけ若い内に検査して除菌しましょう。保険が効きます。
ちなみに、下記ホリエモンの本、私も一読したのですけど、ピロリ菌について欧州に比べてアジア(日本)のピロリ菌はどうだとか、根拠を元に記述してあるのでものすごく勉強になりました。
しかも検査キット付きです。
病院に検査に行く時間がない、などといったニーズに応えてくれますよね!
検査キットのみはこちら↓。
話を戻します。
胃は常に酸を出しながら、胃自体が溶けないように壁をガード(中和)しています。
このバランスが崩れることによって胃や消化管の壁を酸によって傷つき炎症を起こしたり(胃炎)、穴が開いたり(胃潰瘍、十二指腸潰瘍)します。
胃酸はストレスで過多になると言われてます。
若い人では胃酸が過多になりがち、高齢者は胃の壁のガードが弱くなったり、胃酸が逆流したりすることが比較的多いです。
腸は何するところ?
腸は主に栄養や水分を吸収する場所です。
腸内も酸性ではありますが、胃ほどの強い酸性条件下ではありません。
腸内細菌叢と言って、腸内では細菌がバランスよく生活してます。このバランスを整えるのがビオフェルミンなどの整腸薬ですね。
腸は食べ物を吸収しながら便を作っていきますが、この働きのバランスが悪いと便秘や下痢などを引き起こします。
また消化の過程でガスが多い、ガスが出ない状態だとお腹が張ります。ジメチコン含有製剤などが医療の現場ではよく使われ、市販でもあります。
胃と同じ様にストレスの影響を受けます。過敏性腸症候群(IBS)はストレスが原因によって下痢や便秘、腹痛などが起こる病気です。市販ではセレキノンS一択です。IBSと診断されてはじめて使える薬です。
どうやって胃腸薬を選ぶの?
市販薬は大まかに下記のように分類されます
- 胃に働きかけるもの
- 胃酸を抑える:ガスターシリーズ(ファモチジン)、アシノン(ニザチジン
- 胃酸過多によく効きます!医療の現場でもよく使われます。
- H2ブロッカーと呼ばれます
- ストレスで胃が痛い、空腹の時に胃が痛いことが多い人はこちら。
- 胃酸を抑える:ガスターシリーズ(ファモチジン)、アシノン(ニザチジン
-
- 胃の壁をガードする:セルベール、スクラート
- 薬で胃が荒れる人はこちらをセットで飲むといいでしょう。
- 胃の壁をガードする:セルベール、スクラート
-
- 胃酸を中和する:酸化マグネシウム含有製剤 あまり強い効果はないです。
- 市販の薬で他の成分と配合されていることが多いです。
- 胃酸を中和する:酸化マグネシウム含有製剤 あまり強い効果はないです。
- 腸に働きかけるもの
- 腸の細菌のバランスを整える:ビオフェルミン(ビフィズス菌)など
- 下痢にも便秘にも効く優しい薬
- 即効性はあまりないです。
- 普段からなんとなく下痢、便秘気味だって人におすすめです。
- 腸の細菌のバランスを整える:ビオフェルミン(ビフィズス菌)など
-
- 下痢止め
- 腸の動きを止める:ストッパ下痢止め、正露丸など
- すぐ効きます!とりあえず止めたいときはこれ
- 食あたりの時には絶対に使わないでください、治りが悪くなります。
- 腸の動きを止める:ストッパ下痢止め、正露丸など
- 下痢止め
-
- 便秘薬
- 腸を動かす:センノシド、大黄含有製剤
- 医療用ではプルゼニド錠やアローゼンが似た成分です
- 腸を刺激して便を出す薬です。
- 腸を動かす:センノシド、大黄含有製剤
- 便秘薬
-
-
- 便に水分を持たせる:酸化マグネシウム含有製剤
- 便が水分を含むことによって便を柔らかくしてくれる薬です。
- 腸を無理やり動かすわけではないので癖になりにくくオススメです。
- 胃酸を中和する作用もあります。
- 便に水分を持たせる:酸化マグネシウム含有製剤
-
-
-
- 浣腸
- 頑固な便秘にはこれ。すぐ出したい時様です。
- 浣腸
-
-
- ガスを抜く:ジメチコン含有製剤
- お腹が張るときにはこれ。
- 下の薬はジメチコンがビフィズス菌などと配合されたものです。ジメチコン単独では市販では存在しないのですが、下記市販薬の処方はすごくいい組み合わせだと思います。
- ガスを抜く:ジメチコン含有製剤
-
- 胃腸の痙攣(キュッとした痛み)を抑える:ブスコパン(ブチルスコポラミン)
- おなかが締め付けられる様な痛みに頓用で使うといいです。
- 胃腸の痙攣(キュッとした痛み)を抑える:ブスコパン(ブチルスコポラミン)
- 胃腸の働きを促す、助ける
- 漢方(生薬)を含むもの 六君子湯 パンシロンなど
- 胃腸を動かす漢方です。六君子湯は医療の現場で汎用されています。
- なんとなく胃がもたれる人に。
- 漢方(生薬)を含むもの 六君子湯 パンシロンなど
-
- 消化を助ける消化酵素:ハイウルソ、ヘパリーゼなど
- 消化酵素が入っているので、その名の通り消化を助けます。
- 2日酔いによく効きます。
- 消化を助ける消化酵素:ハイウルソ、ヘパリーゼなど
-
- IBS(過敏性腸症候群)専用薬
- IBS再発の人しか使えません。
- IBSとは、ストレスなどで下痢や便秘を起こす疾患です。
- IBS(過敏性腸症候群)専用薬
市販薬では対処できない例:食あたり
※食あたりの時にストッパなどで止めてしまうと逆効果です。食あたりの際は市販薬は使わないようにしましょう。基本は絶食+水分補給です。
- 細菌が原因のもの
- 原因:カンピロバクター(主に鶏肉)、サルモネラ菌(肉、卵など)、腸炎ビブリオ(魚)など
- 抗生物質が効きます。市販では買えないので消化器科や内科を受診しましょう。
- ウイルスが原因のもの
- 原因:ノロウイルス(生カキ)、ロタウイルスなど
- 医療機関に行っても特効薬はないです。脱水しないようにOS1やポカリなどで水分補給しましょう。最近は下記ゼリータイプも人気です。
以上、いかがでしょうか?
単に胃腸薬といっても、胃酸を止める、腸を動かす、腸を止める、腸内細菌のバランスを整える、消化を助けるなど様々な薬があります。
症状に合わせて薬を選ばないと治らないどころか、逆に悪化することもあるので注意が必要です。
もし薬の悩みがあればtwitterで「@okusurieraberu」でツイートかDMしていただければ返信します。
管理人アカウントはこちら。